IHG の新しい従業員・家族向け割引「 IHG One Pass 」を徹底解説!料金体系からポイント獲得の裏技まで

IHG One Pass

これまで当ブログでは様々なホテルグループのプログラムを解説してきましたが、今回は世界最大級のホテルグループである IHG の新しい従業員・親族向け割引プログラム「 IHG One Pass旧:従業員価格・親友価格)」について詳しく取り上げます。

以前のシステムから大幅にリニューアルされ、登録枠の柔軟性が増しただけでなく、過去の最大のデメリットであった「ポイントや宿泊実績が付与されない」という制限が撤廃されました。

この記事では、最新の規約や公式ガイドラインに基づき、料金体系の詳細や予約時の実用的なアドバイスを整理してお伝えします。ご家族やご友人に IHG の従業員がいる方は、旅行計画の参考にしてください。

IHG One Pass の基本ルール:誰が利用できるのか

IHG One Pass は、 IHG 従業員とその家族や友人のための特別な割引プログラムです。新しいシステムでは、従業員 1 人につき明確な「登録枠」が設けられました。

  • パートナー(1 名):配偶者や家族、または親しい友人など、身分に関係なく 1 名を登録できます。
  • 友人(5 名):その他の親族や友人のために使用できる枠です。

システム上で一度登録した人物を削除した場合、次のカレンダーイヤー(翌年)になるまで新しい人を追加することはできません。登録する際は、実際に旅行の計画がある人を優先するなど、慎重に選ぶことをおすすめします。なお、現時点ではシックスセンシズとイベロスターはこのプログラムの対象外となっています。

IHG の新しい従業員・家族向け割引「 IHG One Pass 」を徹底解説!料金体系からポイント獲得の裏技まで

3 つの料金体系:割引率と上限日数の違い

登録された身分によって、利用できる料金タイプが異なります。それぞれの特徴をしっかりと把握しておきましょう。

IHG One Pass レート(パートナー専用料金)

従業員本人と、登録された 1 名のパートナーのみが利用できる最も割引率の高い料金です。変動制ではなく、ホテルの平均的な宿泊料金(ADR)に基づいた固定料金が設定されています。システム上の価格は数ドル前後する場合がありますが、基準となる料金表は以下の通りです。

等級ADR(平均客室単価)One Pass 専用料金割引率
1$69.99 以下$39最大 44%
2$70 – $109.99$4930% – 55%
3$110 – $124.99$5946% – 53%
4$125 – $149.99$6945% – 54%
5$150 – $199.99$7947% – 61%
6$200 – $249.99$8956% – 64%
7$250 – $299.99$9960% – 67%
8$300 以上ベストフレックス料金の 65% オフ65%

従業員とパートナーで、年間合計 30 泊までの予約枠を共有します。

IHG One Pass フレックスレート(柔軟な料金)

専用料金の枠が売り切れている場合や、人気ホテルで設定がない場合に選択できる料金です。通常、ベストフレックス料金の 35% 〜 50% オフとなります。最大のメリットは、このフレックスレートには年間の宿泊日数制限がないことです。

IHG One Pass フレンドレート(友人用料金)

5 名の友人枠に登録された人が利用できる料金です。割引率はベストフレックス料金の 30% 〜 45% オフ(およそ 5.5 割引〜 7 割引)となります。 5 名の友人で、年間合計 50 泊の予約枠を共有します。なお、後述する飲食代の半額特典はこのフレンドレートには適用されません。

実際の予約手順とシステム上の操作

IHG One Pass を利用するには、まず IHG 従業員側での設定が必要です。従業員が社内システム(Merlin)で自身の IHG アカウントを紐付け、システム上で家族や友人の名前と会員番号を登録します。

登録が完了した後の操作は非常に簡単です。登録された親族や友人は、自分自身の IHG 公式アプリやウェブサイトにログインします。ホテル検索画面の「希望の料金(Rate Preference)」のプルダウンメニューから、該当する IHG One Pass の料金を選択するだけで検索と予約が可能です。専用料金が満室の場合は、フレックスレートを選択するようシステムが案内してくれます。

ここが改善!ポイント獲得とエリート特典の適用

旧制度から最も進化した点は、すべての IHG One Pass 料金で宿泊実績(エリート資格取得要件)と IHG ワンリワーズポイントを獲得できるようになったことです。

これにより、宿泊すればするほど会員ステータスの維持や昇格に繋がり、マイルストーン特典の獲得条件にもカウントされます。プラチナやダイヤモンドといったエリート会員の特典(レイトチェックアウトや空室状況に応じたアップグレードなど)も基本的には適用されます。マイルストーン特典で獲得した「年間ラウンジ会員」の資格も、公式ガイドラインで利用可能と明記されています。

2 点ほど注意が必要です。 1 つ目は、マイルストーン特典の「確約済みスイートアップグレード」は社員料金等の特別レートには適用できないという規約があることです。 2 つ目は、極一部のラグジュアリーホテル(香港のリージェントなど)では、特別料金でのエリート特典の提供が非常に厳格に制限されている場合があることです。特別な滞在の場合は、事前にホテルへ待遇の適用範囲を確認しておくと安心です。

レストランでの飲食代 50% オフ

パートナー専用料金またはフレックスレートで宿泊する場合、ホテル内の指定レストランでの飲食代が 50% オフ(半額)になります。

この特典は 1 回の滞在で最大 8 名までのグループに適用されるため、家族や友人との食事に非常に役立ちます。他のレストランのプロモーションとは併用できませんが、マイルストーン特典の「飲食(F&B)特典(クレジット)」とは重ねて利用可能です。半額になった後の残額をクレジットで支払うという非常にお得な使い方ができます。

ルームサービスやミニバー、テイクアウト、ホテル内のコンビニエンスストアには適用されません。チェックインの際に、対象となるレストランの一覧と、部屋付け(ルームチャージ)のルールをフロントで必ず確認してください。

IHG の新しい従業員・家族向け割引「 IHG One Pass 」を徹底解説!料金体系からポイント獲得の裏技まで

予約時の注意点と知っておくべきテクニック

非常にお得なプログラムである反面、ルールは厳格に設定されています。トラブルを防ぎ、枠を最大限に活用するための知識をまとめました。

予約枠の消費タイミングの裏技

公式のルールでは、年間予約枠(30 泊や 50 泊)が消費されるのは「実際に宿泊した日」ではなく「予約操作を行った日」の時点です。予約枠は毎年年始にリセットされます。つまり、年末に今年の枠が余っている場合、それを使って翌年の旅行を予約しておくことが可能です。これは枠を無駄にしないための有効なテクニックです。

予約の基本制限

予約は最大 180 日前から可能です。 1 回の滞在で予約できるのは最大 2 部屋(両方とも年間枠から引かれます)、最大 7 泊までです。また、同じカレンダーイヤー内に同じホテルに宿泊できるのは合計 14 泊までという制限があります。特定の日程で One Pass の枠が足りない場合は、一部の日程を通常料金で予約し、フロントで予約を紐付けてもらうという方法も有効です。

ペナルティとアカウントの厳格なルール

宿泊のキャンセルポリシーには十分注意してください。予約時には有効なクレジットカードでの保証が必須であり、無断キャンセル(ノーショー)や期限を過ぎてのキャンセルには違約金が発生します。また、年間宿泊数の上限を回避する目的で、複数の IHG アカウントを作成することは規約で固く禁じられています。発覚した場合はアカウントが凍結され、特典が永久に利用できなくなります。

身分証明とマナーについて

チェックイン時は公的な身分証明書の提示が必須であり、予約者本人が全日程で宿泊する必要があります。万が一身分証明書がないと、当日のベストフレックス料金(正規料金)が請求されてしまいます。また、滞在中に不満があっても、オンラインで公開のクレームを書くことは禁止されています。何か問題があれば、福利厚生をシェアしてくれた従業員を通じて内部で伝えるようにしてください。規約違反や迷惑行為があった場合、最悪の場合は特典の取り消しだけでなく、その従業員の評価にも影響が及びます。

まとめ

新しい IHG One Pass は、単なる割引を超えて、ポイント獲得やステータス維持も両立できる非常に強力なプログラムに生まれ変わりました。利用枠の仕組みや対象となる料金の違い、そして予約制限のルールを正しく理解することで、旅行の計画がさらに充実したものになるはずです。特典を提供してくれた知人に感謝しつつ、ルールを守って快適なホテルステイを楽しんでください。