IHGワンリワーズが団体宿泊の規約を改定:マスタービル決済でもポイントとエリート対象泊数の獲得が可能に

IHGワンリワーズは2026年10月30日付で会員規約を改定し、団体宿泊(グループステイ)におけるポイントおよび宿泊実績の積算ルールを大幅に変更しました。従来の規約では、団体料金で宿泊する場合、会員自身がホテルに個別に宿泊代金を支払わなければポイントやエリート対象泊数は付与されず、企業や主催者がマスターアカウント(一括請求)で精算する宿泊は積算対象外となっていました。

今回の改定により、一定の条件を満たすマスタービル決済の団体宿泊でも、エリート対象ポイントとエリート対象泊数の両方が獲得できるようになったほか、滞在中のエリート会員特典も正式に保証されます。この新制度は対象ホテルへ段階的に導入されているため、学会や企業の研修・イベントなどで利用する際は、事前に適用条件やブランド別の固定ポイント数、対象外ブランドを把握しておくことが重要です。

団体宿泊に関する旧規約と新規約の比較

2026年6月24日改定の旧規約では、団体料金は原則として「対象外料金」に分類されており、例外として会員がマスターアカウントを介さずに自身の客室料金を個別にホテルへ支払った場合のみポイント積算が認められていました。また、団体予約で滞在する会員に対してホテル内のエリート特典が適用されるかどうかも規約上は明記されていませんでした。

2026年10月30日の規約改定では「団体宿泊」の項目が新設され、エリート対象ポイントおよびエリート対象泊数を獲得できる2つのパターンが明確に定義されました。

  • 個人精算の団体宿泊:団体料金で予約し、会員自身が客室料金をホテルへ直接支払う場合は、通常の「対象となる滞在」と同様に扱われます。客室料金1米ドル(または現地通貨相当額)につき10ポイント(ステイブリッジスイーツおよびキャンドルウッドスイーツは5ポイント)の基本ポイントが積算されます。
  • マスタービル決済の団体宿泊:客室料金が団体マスタービル(一括請求)で精算される場合でも、所定の条件を満たすことで、エリート対象泊数およびブランド・地域に応じた1泊あたりの固定エリート対象ポイントが付与されます。

さらに、「会員特典」の項目にも新たな一文が追加され、団体予約の一部として滞在する会員であっても、レイトチェックアウトやプラチナエリート・ダイヤモンドエリート会員向けの無料客室アップグレード(空室状況による)といったホテル内のエリート会員特典を受けられることが明記されました。

マスタービル決済でポイント・宿泊実績を獲得する条件

主催者や企業が一括精算するすべての団体予約が自動的に積算対象となるわけではありません。マスタービル決済の滞在でポイントと宿泊実績を獲得するには、以下の条件をすべて満たす必要があります。

  • 公式予約チャネルの利用:対象の団体宿泊が、IHG公式ウェブサイト(モバイルサイトを含む)、IHGワンリワーズアプリ、IHG WeChatミニプログラム、IHGカスタマーケア、またはIHGブランドホテルへの直接予約を通じて手配されていること。
  • 最低宿泊料金の基準:1泊あたり30米ドル以上(中国本土・香港・マカオ・台湾のグレーターチャイナ地域では1泊あたり10米ドル以上)の対象料金で予約されていること。
  • チェックアウト前の会員番号登録:チェックアウト手続きが完了するまでに、自身のIHGワンリワーズ会員番号が宿泊予約に紐付けられていること。
  • 制度導入済みホテルでの滞在:マスタービル決済での積算特典は一部のホテルのみが対象であり、現在段階的に拡大されています。なお、シックスセンシズ、イベロスター、IHGアーミーホテルは本特典の対象外です。

また、マスタービル決済によるポイントおよびエリート対象泊数がアカウントに反映されるまでには、チェックアウト後最大2週間ほどかかる場合があります。

ブランドおよび地域別の1泊あたり獲得ポイント一覧

通常の宿泊では支払金額に応じてポイントが計算されますが、条件を満たすマスタービル決済の団体宿泊では、ブランドと地域に応じて1泊あたりの固定ポイント数が付与されます。これらのポイントはすべてエリート資格の達成基準にカウントされる「エリート対象ポイント」となります。

対象ホテルブランド1泊あたりの獲得ポイント(通常地域)1泊あたりの獲得ポイント(グレーターチャイナ)
リージェント、キンプトン1,500ポイント1,500ポイント
インターコンチネンタル、ヴィニェット コレクション、ホテルインディゴ1,500ポイント1,000ポイント
ルビーホテルズ1,000ポイント1,000ポイント
ノテッド コレクション、voco、EVENホテル、クラウンプラザ1,000ポイント500ポイント
HUALUXE(華邑)500ポイント500ポイント
avidホテル500ポイント500ポイント
ホリデイ・イン、ホリデイ・イン エクスプレス、ガーナー、アトウェルスイーツ500ポイント250ポイント
ステイブリッジスイーツ、キャンドルウッドスイーツ250ポイント250ポイント

エリート会員資格を保有している場合、上記の固定ポイントに加えてエリートティアボーナスポイント(シルバー20%、ゴールド40%、プラチナ60%、ダイヤモンド100%)も付与されます。

さらに、事前登録済みのプロモーション報酬も適用の対象となります。ただし、提携パートナーリワード(航空会社のマイルなど)はマスタービル決済の滞在では付与されず、獲得設定をマイルにしている場合でもIHGワンリワーズポイントのみが積算されます。

館内利用料金(付随費用)のポイント積算ルール

滞在中に発生したレストランでの飲食代やランドリー、電話代などの対象料金(付随費用)については、精算方法によってポイントの扱いが異なります。

  • 団体マスタービルに合算される場合:主催者の一括請求アカウントに付けられた付随費用については、宿泊者個人に追加のポイントは一切付与されません。
  • 会員自身がチェックアウト時に個別精算する場合:客室付けにした飲食代などの対象料金を、マスタービルとは分けて会員本人がチェックアウト時に直接支払った場合は、マスタービルの固定ポイントではなく、通常のレート(原則1米ドルにつき10ポイント)でポイントが積算されます。

団体宿泊で確実にポイントと特典を受け取るための対策

マスタービル決済へのポイント付与は段階的な導入となっており、また団体予約では幹事や旅行担当者が一括して名簿を提出するケースが多いため、取りこぼしを防ぐには以下の手順を踏むのが確実です。

  1. 宿泊前にホテルの対象可否を確認する:予約時または宿泊前にホテルへ直接連絡するか主催者を通じて、その施設がマスタービル積算の段階的導入対象に含まれているかを確認しておきます。
  2. プロモーションへ事前登録しておく:マスタービル決済の宿泊もキャンペーン報酬やエリート対象泊数(20泊目から始まるマイルストーンリワードの対象)にカウントされるため、滞在前に実施中のポイントキャンペーンへ忘れずに登録しておきます。
  3. チェックイン時にフロントで会員番号を提示する:団体手配の宿泊者リストには個々の会員番号が入力されていないことが一般的です。チェックイン時にフロントでIHGワンリワーズ会員番号を伝え、チェックアウト前にも予約記録に番号が正しく登録されているか確認してください。
  4. 個人利用分の明細を分けて精算する:チェックイン時に個人のクレジットカードを提示し、レストランやルームサービスなどの個人利用分を別伝票(セカンダリーフォリオ)にするよう依頼します。チェックアウト時に自分で支払うことで、利用額に応じた通常ポイントを獲得できます。
  5. 明細書の控えを保管し2週間待つ:チェックアウト時には会員番号と滞在日程が記載された明細書のコピーを受け取っておきます。アカウントへの反映には最大2週間かかるため、14日経過しても積算されない場合は、明細書を手元に用意してカスタマーケアへ事後加算を申請してください。

まとめ

2026年10月30日のIHGワンリワーズ規約改定により、これまでポイントや宿泊実績の獲得を諦めざるを得なかった「会社や主催者による一括精算の団体宿泊」でも、エリート対象ポイントやエリート対象泊数、エリートボーナス、そして滞在中のエリート会員特典が受けられるようになりました。出張やイベントで団体宿泊を利用する際は、ホテルが制度導入済みであるかを確認し、チェックアウト前に必ず自身の会員番号を予約に紐付けておきましょう。